2023/9/22

慢性の病気が保険診療では絶対に健康を保てない理由

えっそうなの?と驚かれた方もいるでしょう。病気や怪我で医療機関にかかる場合は、保険診療を行いますよね。日本では、いつでも誰でもどこでも「等しく」同じレベルの「必要最低限の」医療サービスが受けられるよう、国民皆保険制度をとっています。皆さん、通常は何かしらの医療・健康保険に加入しているので、治療を受けても、窓口で支払う料金が治療費の総額の1~3割で済み、残7~9割は、ご加入の保険組合が負担してくれます。同じ治療を異なる医療機関で受けても、治療費は変わりないメリットがある一方で、「必要最低限の」レベルを超える治療は行えません。また、保険診療の途中で、より良い「ベストな」治療を受けることを、混合診療と呼び、禁止されています。保険診療は、あくまで病気を治療するための最低限の診療であり、その人に合った、病気にならない為の、あるいは健康維持の為の予防やその指導は、厚労省の定める、医師になる為の教育カリキュラムの範疇を逸脱するため、保険診療に含めることはできません。それを認めれば、医師の予防に関する知識に差がでることで、誰でもどこでも「等しく」あるいは「必要最低限」の医療を受けられなくなるからです。

一方、自由診療は、医療保険制度を用いない診療を指します。負担する費用が増えるデメリットはありますが、治療に決まりや制限がなく、患者様お一人お一人にあった、医療サービスが受けられます。先端医療や、個別医療、未病医療、予防医療はすべてこちらに含まれます。健康をどこまでも追及できる、患者さんの希望する、価値観に沿った医療が可能になるのです。保険診療では、どれだけ患者さんが希望しても、予め規定された治療しか受けられません。保険診療で健康を追求するのは不可能だというわけなんですね。私のクリニックは、病気を治すということをどう患者さんがとらえているかによって、「症状だけを取り除く」保険診療なのか、「根本的な原因を治すことを追求していく」自由診療なのか、どちらを提案したほうがいいのかを最初にご相談します。保険診療では、根本的な原因を追究していくことは禁止されており、一度保険診療を選択すれば、そのことについては、根本的な解決は法律上禁止されることも説明します。さて、あなたはどちらを選択しますか?